ヘナの歴史 青山一丁目美容室ITAYA

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2019/04/17 ヘナの歴史 青山一丁目美容室ITAYA

ヘナは5,000年ほど前からインドやエジプトで使われてきました

古代エジプト人たちは一種の魔除けとして、頭髪や爪、唇などをヘナで染めていました。
クレオパトラも、魔除け用・化粧用としてこのヘナを使い、髪や唇、爪などを染めていたと言われています。

インドに長く伝わるヒンズー教では、ヘナは富と吉祥の女神ラクシュミーが好む幸運の植物と信じられていて、

現在でも結婚式など祭礼用のタトゥーとして、ヘナで手足に美しい模様をほどこす習慣が残っています

 

ヘナはローソンという色素と強いトリートメント効果を合わせ持っています。
当初はその強いトリートメント効果に着目され、ヘナを使うと白髪部分が薄いオレンジ色に染まることから

「色のつくトリートメント」とも呼ばれてきました。

 

ヘナを何度かくり返すと、白髪部分はしっかりとしたオレンジ色に染まり、黒髪部分もわずかですが色が入り

、髪にハリやコシが出て健康になってきます

また最近では「くせ毛がだんだん和らいできた」という声もよく聞かれるようになっています。

 

ヘナの栽培にはインドのラジャスタン州ソジャット地区が最高の条件

(乾燥していて、昼4~50℃で夜10℃という温度差がある)とされています

ヘナはもともと虫除けになるくらいですので農薬や殺虫剤などは必要ありません

 

黒ずんだ葉や枝や葉脈を取り除き、葉肉だけを粉末にし、一切添加物を加えていない鮮度の良いものが高品質になります。

実際には、葉と茎の部分も乾燥させてパウダーにしたもの、鮮度や保存状態の良くないものがあるのもあります。

 

イスラム教では幸運をもたらす植物とされ、結婚などの人生儀式においてさまざまなへナ染めの儀式が行われてきました

 

インドでもヘナは幸運の植物とされ、結婚式の数日前には花嫁にメヘンディの儀式があり、

ヘンナリアというヘナ師により吉祥模様のメヘンディを手足に施されます。

メヘンディの色が濃く、色持ちが良いほど結婚生活がうまくいくと言われています。

 

ヘナは草木染めと同じ仕組みで染まります。

植物の色素で染めるので、優しい染め上がりです。ヘナの葉には、ローソンという赤色酵素色素が含まれています。

ローソンはタンパク質に反応してからみつき発色する性質があります。

人の髪はもちろん、肌や爪も染まります。

 

また、ヘナには体を冷やす効果があると言われます。

 

インドでは、夏のヘナの需要が大きく、中でも使用量が多いのは、シーク教の信者が多いインド北西部のパンジャブ州です。

インド人というとターバンを巻いている、というイメージがある方もいると思いますが

、基本的には、ターバンを巻いているのはシーク教徒のみ。

シーク教徒は、髪の毛を切ることが許されず、ターバンに髪を収めるため、

ヘナのペーストを頭皮から髪に塗ることで頭を冷やし、暑い夏を乗り切るそうです。

 

日本のお茶と同じように、ヘナの品質にもグレードがあります。

開花前の新葉、開花後の葉、古い葉のうち、どれを使うかによって品質は大きく左右されます。

当然良質のヘナは、開花前の新葉を利用することが絶対的な条件。

新葉は、古い葉よりも、染色色素や薬効成分を多く含んでおり、染色力・トリートメント効果が優れているためです。

開花してしまうと、薬効成分などの栄養素は、花に吸収されてしまいます。

 

また葉だけを使うのか、茎や根など他の部位まで使うのかによっても、品質は大きく異なります。

染色効果は葉に集中しているので、茎まで混ぜてしまうと当然効果は薄れてしまいます。

原材料を安価にするため、茎や根、雑草までも混ぜてしまう原料業者が多いため、日本では、「ヘナは染まりづらい」という間違った認識が広まっています。

開花前の葉だけを選別したヘナであれば、しっかりと染めることができます。

 

 

田村